太陽の日差し照りつける、緑豊かな戦国の夏。
環境破壊などという言葉も無い時代の美しい自然の中。
澄んだ水の流れる沢の辺に、およそ戦国時代に似つかわしくない一角があった。

カラフルなビニールシートを広げて風で飛ばないようにその上に荷物を乗せて茂みの陰に隠れて着替えをする少女が一人。

かごめはうきうきしながら買ったばかりの水着を身に着けていた。

紅地に白い小花模様のビキニで、紐で結ぶタイプのかなり大胆なデザインの水着。
ちょっと大人っぽすぎるかと思ったけど、もう高校生なんだしと思い切って購入した。

小さな水着で隠した自らの身体を見回して、少しはにかむ。

　やっぱ、ちょっと恥ずかしいかな…
　犬夜叉はなんて言ってくれるかしら…

ここは戦国時代に来た当初、初めて水浴びした場所。
お風呂がないと言われて仕方なく冷たい河の水で身体を洗った。
あの時上から平然と見下ろしていた犬夜叉を思い出す。

　あの頃は、女だと意識もして貰えてなかったのよね…

家事があるからと、後から来る予定の珊瑚に貸す水着の用意をしようとリュックに手を伸ばした時、後ろの人影に気付いた。

「かごめっ…。」

紅い衣を纏った半妖の少年。

「あ、犬夜叉！」

彼は頬を染めて金色の瞳を見開いて立っていた。

「おまえっ…。」

「新しい水着、どう？」

嬉しそうに水着姿を恋人に披露したかごめだったが

「ばかっ！なんて格好してやがる！」



彼の反応はかごめの予想を外していた。

「って、これ、水着よ！」

「誰かに見られたらどーすんだ！もっと隠せっ！」

いや、ある意味予想通りだったのかもしれない。

「ちゃんと隠してるわよ！」

「そんな小っさいのじゃ駄目だ！」



戦国の男には刺激が強すぎたらしい。

「だって！」

「おれ以外の男に見せるんじゃねえっ！」

「そんな事いってたら泳げないじゃない！」

「いいから、これ着てろ！」

自らの緋色の衣を脱いでかごめに無理矢理被せる。

「いやよっ！これから水遊びするんだから！」

抵抗して身をよじるかごめ。
僅かな布で包まれた、あどけない少女の顔に不似合いなほど豊かで形の良い胸がぷるんと弾んだ。
胸の深い谷間の影から視線が外せない。
こく、とつばきを飲み込むと、犬夜叉の中で何かが弾けとんだ。

「てめえ…犯られてえのか！？」
　
「なっ、何言ってるのよ！」

犬夜叉は衣ごとかごめを抱き上げると

「おまえが誘ったんだからな。」

と呟きおもむろに走り出した。

「ち、ちょっと！犬夜叉！」

叫んでも犬夜叉の足は止まらない。
風を切って木々の間をぬうように駆け抜ける。

「やだ！珊瑚ちゃんと待ち合わせしてるんだから！」

「おまえが悪ぃんだろっ。そんな格好してやがるからっ！」

「犬夜叉！」

川沿いの森の中、大きな木の下の茂みに囲まれた草の上に倒れこんだ。

「犬夜叉ったら！」

「いや…か…？」

「…。」

自らの上で心配そうに見つめる金色の瞳。
厭じゃないという気持ちにさせれられてしまうそのちからが無性に口惜しくて、そして愛しい。

「もう…。」

諦めたかごめは小さく溜息をつくと
そっと彼の首筋に腕を絡めた。

その頃、待ち合わせ場所に遅れてついた小袖姿の娘が青くなって立ち竦んでいた。

「大変だ！かごめちゃんが何処にもいない！着物はあるのに！」

後から来た法衣姿の夫に訴える。

「水に攫われて流されちゃったのかも！探さないと！」

心配そうに川下に目を向けた。
夏とはいえ、山から流れる河の水は冷たい。中央には水の流れも速く深くなっている箇所もある。
どんなに泳ぎが得意でも、溺れる可能性は充分にある。

「いや…。これは、どうやら…。」

近くに男女の新しい素足の足跡を見つけた法師が落ち着いた口調で言った。

「水にではなく、犬に攫われたみたいですな。」

「え。」

また？というふうに、呆れたように御互い黙る。

「羨ましいですなあ…。どうです、珊瑚。我々も…。」

さりげなく肩を抱かれた娘は右の拳をにぎって夫を睨む。

「…殴られたいの？」

手を離した弥勒は俯いて小さく溜息を漏らす。

「…夜まで我慢します…。」

珊瑚は当分は戻れないであろう異国の女友達の運命と、今日の水遊びの予定は諦めざるを得ないことを知り、急に空いてしまった時間の使い道を思案して溜息をついた。

「あんっ…。」

かごめは彼に揺らされながら考えをめぐらせていた。

　また水着、買ってこよう
　今度はワンピースにしなくちゃ…
　ママになんて言ってお小遣いもらおうかしら…

ふと真横に目をやると茂みの下にひっそりと咲いている見たことの無い白い花に気付いた。

　なんていう名前の花だろう…

こんな所に寝転ばなければ気付く事の無かった小さくて可憐な草花。

　可愛い花…
　とって帰って、押し花にしようかしら

「どこ見てんだよ。」

腰の動きを止めた犬夜叉が不機嫌そうに聞いた。
かごめの視線の先をちらと見る。

「後で取ってやるから、よそ見すんな。」

「うん…。」

彼の不機嫌な表情は変わらない。

「退屈か？」

「えっ。」

彼は自らの一部を勢い良く引き抜くと立ち上がりかごめを抱き起こして木の根の上に立たせた。

「きゃっ！犬夜叉！」

目隠しの茂みが無くなり素肌が昼間の光に容赦なく晒される。

「やっ。やだっ！」

大きな木肌に両手をついて身体を支えると、腰を抑えられ後ろから挿入される。
外気に触れてひんやりと冷たくなった蜜に濡れた塊が源に戻ってきた。

「ああっ！」

耳元にある彼の唇に熱い吐息とともに囁かれる。

「これで、どうだ？」

「や…こんなの、恥ずかしい！…あ…。」

彼は左手でかごめの胸の蕾を摩り右手の指先で腫れた花芯を刺激しながら下から突き上げる。

「おれのことだけ、見てろよ。」

「あっ、あんっ！犬夜叉！」

大きな木を抱きしめ上下に揺れながら、こんなところをもしも誰かに見られたら…と思うと恥ずかしさで死にそうになる。

「おれのことだけ感じてろ！」

「あっ…あっ…！」

木々の視線を剥き出しの肌に痛く感じる。

「おれのことだけ想ってればいいんだ！」

「ああっ！あっ！」

激しく攻められて快感が身体中を駆け巡る。

「おれのことだけだ…。」

「あんっ…ああ！」

身体が痺れ手足の力が抜けていくなか、木にしがみついて立たされた身体を必死で支える。

「分かったか。」

「ああっ…あ！」

押し寄せる官能にその泉の蜜があふれ、太股の内側を伝わり流れた。

「返事しろよ。」

「ぁ…、……う…ん…。」

理性も羞恥も意識も緑に溶けて漂い、身体もすべて森の景色の一部になってしまったような…

もう

誰に見られても

構わない

と、まで思った。

森の木々が見守る中

ちらちらと光と影の揺れる木漏れ日に照らされた

大胆な花盗人達の白昼の犯行。

<コメント＞

読んでくださってありがとうございます。m(_ _)m

大人気のアウトドアです〜。いかがでしたでしょうか。(＾＾;
これは、いつも感想を下さるA様が『秘密』の感想で「もっと強引でも良いくらい。」とおっしゃっていたのを勝手に拾わせて頂きました。という訳で、A様リクエストの（違う）「もっと強引な犬君」です。A様、リクエストありがとうございました。（してない(^^;）

皆様も良かったらリクエストしてみて下さいね。「こんな体位で」とか、「こんな場所で」とかご希望がありましたらどうぞ(^^;。書けるかどうかは分かりませんが妄想はしてみますよ。言うだけただですから、言ってみて下さいませ。(^^)

最中の言葉攻めはいかがでしたか。私はけっこう萌えると思うんですけど〜。(^^;

皆様はいかがお感じになりましたか？
ご意見ご感想お待ち致しております。